マグロは「泳ぐのをやめると死ぬ」魚だ。口を開けて泳ぐことでエラに酸素を取り込む「ラム換水」という呼吸法を行っているため、静止することは死を意味する。さらに、皮膚が非常にデリケートで、人の手が触れたり、水槽の壁に激突したりするだけで致命傷になりかねない。
今回の移送計画では、特殊な円筒形の移動用タンクや、魚を眠らせずに興奮だけを抑える鎮静剤の使用などが検討されているという。水族館関係者は「一瞬のミスも許されない。数ヶ月前からマグロたちに移動用のスロープや仕切りに慣れさせる訓練が必要になるかもしれない」と語る。この命がけの輸送作戦は、世界の海洋生物関係者からも熱い視線を浴びている。