だが、手放しで喜んでばかりもいられない。半導体産業は「投資を止めた瞬間に脱落する」過酷なレースだ。次世代の1000層超えを目指す超高層NAND開発や、クリーンルームの拡張には今後も毎年数千億円規模の設備投資(CAPEX)が不可欠となる。
自社株買いに資金を振り向けることで、将来の技術革新に向けた投資余力が削がれるのではないかという懸念は消えていない。特に共同開発パートナーである米ウエスタンデジタル(WD)の半導体部門との協業関係や、将来的な経営統合の行方も絡み、資本配分の優先順位を巡る舵取りは極めて繊細だ。