調理の手間を省こうと、茹でる前にオクラを小口切りや乱切りにするのは避ける必要があります。オクラを丸ごと茹でる理由は、細胞壁を壊さず内部のネバネバ成分やカリウムなどの流出を最小限に食い止めるためです。切断してから茹でると、断面から栄養と風味が抜け落ちるだけでなく、湯を吸って水っぽい仕上がりになってしまいます。
色鮮やかに茹で上げるには、板ずりの塩がついた状態のオクラを、グラグラとしっかり沸騰したたっぷりのお湯に投入します。浮き上がってこないよう菜箸で軽く湯を循環させながら1分間茹でます。
茹で上がった直後の扱いも仕上がりを左右します。通常の家庭料理であればザルにあげて風を当てて冷ます「陸蒸気(おかあげ)」でも十分ですが、サラダや冷製パスタなどでパキッとした鮮烈な緑色を際立たせたい場合は「氷水での色止め」が効果的です。茹で直後に氷水へサッと落とし、10〜15秒ほど浸けて余熱を急速に止めます。冷えたらすぐに引き上げ、キッチンペーパーで水分を丁寧に拭き取ります。水に浸けっぱなしにすると水っぽくなるため、短時間で引き上げることが鉄則です。