佐々木禎子さんの物語は、日本国内にとどまらず海を越えて世界中へ広まりました。その決定打となったのが、アメリカの作家エレノア・クーア氏が1977年に出版した児童文学『サダコと千羽鶴(Sadako and the Thousand Paper Cranes)』です。
この書籍は世界各国で翻訳され、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ヨーロッパ諸国の学校教材としても広く採用されました。その結果、海外において「SADAKO」の名と「折り鶴(Origami Crane)」は、国際的な平和と反核のシンボルとして強固に認知されるに至ったのです。
アメリカ・シアトルの平和公園にも禎子さんの銅像が建立されているほか、平和記念公園の原爆の子の像周辺には、アメリカ、ドイツ、フランス、中東など多国籍の観光客が真剣な表情で折り鶴を手向ける光景が日常となっています。国籍や人種を問わず、「戦争の犠牲となる子どもたちをこれ以上生み出してはならない」という普遍的な共感がここにあります。