結論から整理すると、日本語として本来の正しい読み方は「さっきゅう」です。「早」という漢字には漢音の「サツ(促音化してサッ)」と呉音の「ソウ」があり、「急(きゅう)」と結びついた熟語としては漢音である「さっきゅう」が伝統的に正統とされてきました。
一方で、現代で広く使われている「そうきゅう」は、言葉が時代とともに変化して定着した「慣用読み(本来の読みではないが、広く使われるうちに認められた読み方)」に該当します。「早朝(そうちょう)」「早退(そうたい)」といった呉音の熟語に引っ張られ、多くの人が「そうきゅう」と読み始めたことで社会全体に浸透しました。
『広辞苑』や『新明解国語辞典』『明鏡国語辞典』といった代表的な国語辞典を開くと、解説が詳しく載っている見出し語はすべて「さっきゅう」に置かれています。「そうきゅう」を引くと「→さっきゅうを見よ」と誘導される構成になっており、辞書編纂の世界でも「本流はさっきゅうである」という厳格な位置づけが維持されています。
また、正確な日本語表現を追求するNHKの放送用語基準においても「さっきゅう」を原則とする方針が定められています。ニュース報道などでアナウンサーが必ず「さっきゅう」と発声するのは、公共放送としての言葉の正確性を担保するための明確なルールが存在するためです。