夢の超特急の前に立ちはだかるのは、大井川の水資源と南アルプスの環境保全問題だ。静岡工区の未着工問題は、当初予定されていた2027年の開業を断念せざるを得ない最大の要因となった。2026年現在、静岡県の新知事就任やJR東海による代替案の提示により、対話のテーブルはかつてないほど具体化している。
山梨県や長野県での高架橋建設やトンネル掘削は着実に進んでいる。だからこそ、このわずか10.7キロメートルの静岡工区が全体の命運を握っている事実は変わらない。水資源の全量戻しや生態系への影響評価について、科学的な検証と地元住民の合意形成がどこまで進むかが、今後の焦点だ。