鼻に水を入れると聞いて多くの人が懸念するのが「ツーンとした激痛」だ。プールで鼻に水が入ったときのあの刺激を想像するかもしれないが、あの痛みの原因は単純な「浸透圧の違い」である。水道水をそのまま使うと、体液との塩分濃度の差によって鼻の粘膜細胞が急激な刺激を受けるのだ。
痛みを完全にシャットアウトする秘密が生理食塩水だ。体液とほぼ同じ約0.9%の食塩水を使用することで、驚くほど刺激がなく、まるで水が入っていることすら忘れるような快適な洗浄が可能になる。
【安全な生理食塩水の黄金レシピ】
・水(一度沸騰させた水、または精製水):500ml
・食塩(純度の高い塩):4.5g(小さじ約1杯弱)
・温度:36℃〜37℃前後(人肌程度のぬるま湯)
ここで絶対に知っておくべき安全基準がある。厚生労働省をはじめとする衛生・公衆衛生機関も指導している通り、未煮沸の水道水をそのまま鼻洗浄に使う行為は非常に危険だ。水道水内に稀に存在する微細な微生物(アメーバ等)が粘膜から進入するリスクを避けるため、必ず一度十分に沸騰させて冷ました水か、市販の精製水を使用することが絶対条件となる。この基本を守ることこそが、安全なセルフケアの要だ。