理学療法士と患者の間には、適切な信頼関係(ラポール)の構築が不可欠だ。しかし、これが「推し活」のような疑似恋愛感情に発展した場合、治療の現場に混乱が生じる。特定のセラピストを指名するために執拗に予約を要求したり、プライベートな連絡先を聞き出そうとしたりするトラブルは、現場の管理者にとって頭の痛い問題だ。
医療ガイドラインでは、患者と医療従事者の間の適切な境界線(バウンダリー)を維持することが求められている。容姿やキャラクターを売りにする発信は、この境界線を曖昧にしがちだ。患者がセラピストを「治療のパートナー」ではなく「アイドル」として消費し始めたとき、健全な医療提供体制は崩壊しかねない。