総門をくぐると、視界一面を覆い尽くす圧巻の竹林のトンネルが迎えてくれます。「竹の寺」の名にふさわしく、天高く伸びる無数の青竹が心地よい木漏れ日を落とし、一歩足を踏み入れるだけで外の世界とは隔絶された幽玄の世界へと引き込まれます。
参道を進んだ先にある本堂前には、平らな自然石が点在する見事な苔庭が広がっています。この庭は「十六羅漢の庭」と呼ばれ、苔むした岩石の配置が釈迦の弟子である16人の羅漢が修行する姿を表しているとされています。初夏には瑞々しい新緑の苔が敷き詰められ、まるで緑の絨毯のような光景が目の前に広がります。
さらに地蔵院は「椿寺」としての歴史も持ち合わせています。開基・細川頼之公が愛したとされる名木「五色八重散椿」をはじめ、早春の境内には色鮮やかな椿の花が咲き誇り、青竹の緑と艶やかな花弁のコントラストが見事な風情を醸し出します。