日本仏教を代表する2大フレーズが「南無阿弥陀仏」と「南無妙法蓮華経」です。語感が似ているため混同されがちですが、対象とする存在も教理の思想的根拠も根本から異なります。
最大の違いは、「人(仏)に帰依するのか」、それとも「教え(経典)に帰依するのか」という点にあります。南無阿弥陀仏が「阿弥陀仏という救済者」に身を委ねる言葉であるのに対し、南無妙法蓮華経は「妙法蓮華経(法華経)という究極の教義」を信じ敬う言葉です。
南無阿弥陀仏が「自力では修行を全うできない凡夫を、阿弥陀仏が無条件で救い取る」という受容的な側面を持つのに対し、南無妙法蓮華経は「現世において自らの力と信仰で仏の境地を切り拓く」という能動的・実践的な性格が色濃く反映されています。