「どの座席が一番安全なのか」という問いは、飛行機を利用する多くの旅行者が抱く最大の関心事だろう。航空事故は一つとして同じ状況がないため一概に断定はできないものの、過去数十年の事故事例データを統計的に紐解くと、明確な傾向が浮き彫りになる。
複数の調査機関や米国の航空データベースによる分析では、客室の「後方座席」、とりわけ後方の中央席が、前方や主翼上部と比べて統計上の死亡率が低い傾向にあると報告されている。機首から衝突した場合、衝撃エネルギーが機体前方で吸収され、後方に届くまでに減衰することが要因の一つだ。
さらに重要なのは、非常口からの距離である。生還者の行動パターンを追跡した研究によると、非常口から5列以内に位置する座席の乗客は、脱出成功率が格段に高い。通路へのアクセスが容易な通路側座席も、緊急時に迅速な移動を可能にする利点がある。安心感を得たいのであれば、後方の非常口に近い通路側座席を指定するのが合理的な選択肢といえる。