発症後、芳根は約1年間にわたり学校生活の休止と長期にわたる療養を余儀なくされた。同級生が部活動や勉強に励むなか、ベッドの上で過ごす日々に焦りや不安がなかったはずはない。
当時を振り返るインタビューなどで彼女が明かしているのは、「力が入らなくて起き上がれない」「普通に歩くことすらできない」という肉体的な苦痛と恐怖だった。それでも彼女を絶望から救い出したのは、家族の手厚いサポートと前向きな声かけだったという。
毎日の過酷なリハビリテーションに根気強く取り組み、一歩ずつ身体機能を取り戻していく過程で、芳根の心には「当たり前に動けることのありがたさ」が深く刻まれていった。懸命な治療が実を結び、発症から約1年後には奇跡的に通常の生活を送れるまでに回復を遂げたのである。