事態が大きく動いたのは2026年6月のことでした。『毎日かあさん』の作中で「ぴよ美」の愛称で親しまれていた実娘が、SNSおよびnote上で自身の生い立ちに関する長文の手記を公開しました。手記を執筆したのは、大澤ぴよ美こと鴨志田ひよさんです。
彼女が綴った内容は、ほのぼのとしたホームコメディの裏に隠されていた冷酷な日常でした。漫画に描かれた「おおらかな肝っ玉母さん」の実像は、娘の意向を無視して私生活を切り売りし、思春期の繊細な感情を踏みにじる過干渉な支配者だったと訴えたのです。
実名や私生活を公の場に晒され続けた当事者による西原理恵子氏への娘からの毒親告発は瞬く間に拡散され、Twitter(現X)のトレンドを独占。これまで無批判に受け入れられてきた「実録・育児エッセイ漫画」の倫理観そのものを根底から揺るがす事態となりました。