ネットの流行にいち早く反応したのが、長年ヒット作を模索してきたホラー・ミステリー出版業界だ。なかでも株式会社KADOKAWAをはじめとする大手出版社は、Web上のショートストーリーを集約・再編集し、若年層向けの単行本として次々とベストセラーに送り出した。
代表格である『意味が分かると怖い話』シリーズは、小中学生から大人まで幅広い読者層を獲得。一分で読める短編でありながら、巻末の解説や図解を読むことで二度美味しいという構造が、活字離れが叫ばれる現代において奇跡的なヒットを生み出した。本のページをめくる手が止まらなくなる毒薬のような中毒性が、書籍市場の新たな成長エンジンとなっている。