メインの3人組を取り巻くサブキャラクターたちの多様性も、作品の奥行きを決定づけている。酒と美味しいつまみをこよなく愛する「栗まんじゅう」は、日々の労働の疲れを一杯の酒で癒やす姿が中高年層を中心に絶大な共感を集める。くりくりの瞳で可愛さをアピールしながらも、内面にドス黒い自己承認欲求と図々しさを秘めた「モモンガ」の存在は、人間の愛すべき愚かさを残酷なまでに体現している。
また、労働と資格取得に励み、「ラーメン豚」の店舗で健気に働く「シーサー」や、ストイックにちいかわたちを鍛える「ラッコ」など、いずれのキャラクターも単なるデフォルメされた記号にとどまらない。誰もが何らかの生活苦や葛藤を抱えて生きており、その生態系はまるで現代の格差社会や労働環境をそのままミニチュア化したかのような生々しさを放っている。