幾度となく去就が取り沙汰されてきた柳田だが、その胸中には常に福岡への深い愛着があった。長期契約を結んだ背景には、単なる金銭的条件を超えた球団との強固な信頼関係が存在する。海を渡る選択肢や他球団への移籍が囁かれた時期もあったが、彼が選んだのはホークスでユニフォームを脱ぐという覚悟だった。
「この街で、このチームで勝ち続けたい」。その純粋な思いは、チームが過渡期を迎える中でも一切揺らぐことはなかった。リーダーとしての自覚は年々強まり、若手選手への技術指導や精神的な支えとしても絶大な影響力を発揮している。
高額年俸に見合う責任を一身に背負いながら、プレッシャーすらも楽しむかのように笑う。その飾らない人柄とグラウンド上での圧倒的なパフォーマンスのギャップこそが、球団フロントのみならず全ファンを惹きつけてやまない理由だ。