「マンマ・ミーア!」の真骨頂は、その驚異的な汎用性の高さにある。使う人間の表情や声のトーン、そして置かれた状況によって、ニュアンスは劇的に変化する。最高のごちそうを口にした時の「なんて美味いんだ!」という歓喜の叫びにもなれば、渋滞に巻き込まれた時の「ふざけるな、マジかよ…」という深い溜息にも化ける。
あるいは、信じられないようなドジを踏んだ友人に対する「やれやれ、困った奴だ」という呆れ混じりの苦笑いにも使える。文字通りの意味を超え、感情のボルテージが限界突破した瞬間に溢れ出る感情の万能薬だ。感情を隠さずストレートに表現する南欧文化の熱量が、ここには凝縮されている。