しかし、薬効の証明と商業化の間には依然として制度的課題が立ちはだかる。現在、アメリカ食品医薬品局(FDA)は「加齢」そのものを正式な対象疾患として認可していない。このため、製薬会社はまず肺線維症や糖尿病性腎症といった具体的な病名のもとで治験を進めざるを得ないのが実情だ。
それでも、グローバルな製薬業界やメガバイオテクノロジー産業の動きは止まらない。数千億円規模の資金が最先端セノリティクスの買収や共同開発へと投じられており、規制当局側も予防医療・健康寿命延伸の観点から新承認枠組みの検討を余儀なくされている。