インターネットの検索窓に店舗名を入力すると上位に現れる「閉店」というキーワード。なぜこのような噂が一人歩きしてしまったのか、その背景にはセブン&アイ・ホールディングスが進める大規模な構造改革が存在します。
同グループは中期経営計画に基づき、祖業であるイトーヨーカ堂の地方店舗や築年数の経過した低収益店舗を中心に、全国規模で30店舗以上の閉鎖・撤退を発表してきました。北海道や東北、信越地方からの完全撤退や、首都圏近郊の老朽化店舗の閉鎖が連日大手メディアで大きく報道された結果、「次は自分の街のヨーカドーではないか」という心理的ドミノ倒しが各地の生活者の間で発生したのです。
これに加え、武蔵小金井駅南口エリアでは近年、大型タワーマンション直結の商業施設「SOCOLA(ソコラ)武蔵小金井クロス」が開業するなど、駅前商業の勢力図に大きな変化が起きました。一部のテナント入れ替えのタイミングが重なったことで、「テナント撤退=閉店の前兆ではないか」という憶測がSNSや地域掲示板で急速に拡散されたのが噂の真相です。
しかし、イトーヨーカドー武蔵小金井店は2009年3月開業と比較的新しい都市型店舗であり、駅前ロータリーに面した超一等地に位置しています。グループ全体の戦略においても「首都圏の駅前・高密度商圏への集中投資」が明確に掲げられており、同店は閉鎖対象ではなく、むしろ今後の収益を牽引すべき中核店舗として位置づけられています。