露出に関する噂を決定づけるきっかけとなったのが、女優転向期における出演作品です。特に注目を集めたのが、1992年に公開された東映映画『寒椿』(監督:降旗康男、原作:宮尾登美子)でした。
本作で南野陽子は、土佐の遊郭に売られてきた過酷な運命を背負う芸妓・牡丹役を熱演。作中では西田敏行ら実力派俳優を相手に、艶やかな濡れ場や着物を脱ぎ捨てる緊迫感あふれる場面に体当たりで挑みました。
報道関係者や映画ファンの間で「南野陽子が濡れ場に挑戦した」と大きな話題を呼びましたが、実際の映像で描写されたのは美しい背中のラインや肩口、足元を中心とした芸術性の高い演出であり、胸部や局部が直接映し出されるようなヌードではありませんでした。彼女は安易な露出に頼ることなく、表情の機微や息遣い、全身から醸し出す哀愁によって大人の女性の色香を完璧に表現し切ったのです。