原作者であるエリック・カール氏が生み出した最大の特徴は、コラージュ技法による独自の鮮やかな色彩と温かみのあるテクスチャだ。薄紙を絵の具で塗り重ね、それを切って貼り合わせることで生み出される独創的な世界観を、デジタル空間でどう再現するのか。今回のプロジェクトが挑む最大の壁はまさにここにある。
制作チームが採用したのは、手塗りの質感をリアルタイムで計算・表現する高度な「3Dアニメーション映画」の手法だ。単にツルリとした立体モデルを作るのではなく、紙の繊維感や絵の具のムラ、光の透過具合まで精密にシミュレートしているという。アナログのぬくもりとデジタル技術の精緻さが融合した映像表現は、従来のキッズアニメの概念を大きく覆す可能性を秘めている。