お風呂は母屋ではなく、隣接する倉庫(別館)の中に設置されています。一歩足を踏み入れると、そこに鎮座しているのは昔ながらの懐かしい雰囲気を残す大きな木製の桶風呂です。かつての五右衛門風呂を思わせるその浴槽にタップリとお湯を張り、肩まで浸かる瞬間はまさに至福。旅の疲れがじわじわと湯の中に溶け出していきます。
シャンプーやボディーソープ、清潔なタオル類も完備されており、自由に使用できる洗濯機も用意されています。長期滞在やバックパッカーにとっても、この細やかな配慮は非常にありがたいポイントです。
通信が届かないからこそ得られる「静寂」
この宿には館内Wi-Fiが存在しません。それどころか、主要キャリアの携帯電波すら届きにくい、あるいは不安定な状態になります。最初は戸惑うかもしれません。しかし、スマートフォンを置いて外に出れば、そこには満天の星空が広がっています。
人工的な光が極限まで削ぎ落とされた野見山集落の夜空は、天の川がくっきりと肉眼で見えるほどの透明度を誇ります。画面を眺める指を止め、夜空を見上げる。デジタル社会で疲弊した脳と目を休ませるための環境が、ここでは完璧に整っているのです。