八戸酒造の名を聞いて、フルーティーな人気銘柄「陸奥八仙(むつはっせん)」を思い浮かべる人も多いだろう。実は、このふたつは同じ酒蔵が手掛ける双璧のブランドだ。
1998年に誕生した「陸奥八仙」は、華やかな香りと華やかな甘旨味が特徴。モダンな日本酒ファンや日本酒ビギナー、ワイン好きをターゲットに一気に全国区へと駆け上がった。
対して「陸奥男山」は、1775年の創業以来続く伝統の柱。飾らない、骨太な、食に寄り添う辛口だ。華やかな「八仙」がパーティの主役なら、「男山」は毎夜の晩酌にそっと寄り添う頼もしい相棒である。蔵元はこのふたつのブランドの個性を明確に分け、現代の多層的なニーズに応えている。