多くの愛好家が胸を痛めるのが「バーニーズマウンテンドッグの寿命はなぜ短いのか」という命題です。一般的な大型犬の平均寿命が10〜12年とされる中、本種の平均寿命は約6〜8年(海外では「生後3年で若犬、3年で良犬、3年で老犬、それ以上は神の贈り物」という諺があるほど)と短命であることが知られています。
この短命傾向の主因として挙げられるのが、バーニーズマウンテンドッグがかかりやすい病気の代表格である悪性組織球症(組織球性肉腫)です。これは全身の臓器や関節組織に腫瘍が多発する極めて進行の早い悪性腫瘍であり、本種において特異的に発症率が高いことが国際的な獣医学研究で明らかになっています。国内でも死亡原因の上位を占めており、初期症状が食欲不振や元気消失といった曖昧なものにとどまるため、早期発見が難しい難病です。
そのほかにも、大型犬特有の胃捻転・胃拡張症候群(GDV)や股関節形成不全、変性性脊髄症(DM)といったリスクが常に隣り合わせにあります。少しでも健康寿命を延ばすためには、4〜5歳を過ぎた段階からの半年に1回の定期的な画像診断(エコー・レントゲン)や血液検査の受診が現実的な防衛策となります。