すべての発端は、2015年に公開されたシリーズ第1作『ジュラシック・ワールド』の日本語吹き替え版キャストだった。主人公オーウェン役に玉木宏、ヒロインのクレア役に木村佳乃が起用された。両者ともに日本を代表する名俳優であり、スクリーンでの演技力には定評がある。しかし、声のみでキャラクターを表現する「声優」としてのパフォーマンスは、本業のそれとは大きく異なっていた。
特に指摘されたのが、セリフの平坦さ、いわゆる「棒読み感」だ。緊迫した恐竜との対峙シーンや、命がけの脱出劇において、キャラクターの表情や緊迫感に対して声のトーンが追いついていない。周囲を固めるプロの声優たちの熱演が素晴らしかっただけに、主役2人の「浮いた」演技がより際立つ結果となってしまった。