世界最大級の殿堂として名高いロンドンの大英博物館。その膨大なコレクションの礎を築いたのは、18世紀の医師であり博物学者でもあったハンス・スローンだ。彼が遺した7万点を超える個人収集品は、国家に寄贈されたことで人類共通の財産となった。やがて数千年の時を網羅する空前絶後のコレクションへと発展を遂げる。
今回の展示でも、その壮大な歴史のドラマが容赦なく襲いかかる。歴史・考古学の専門家たちが「人類の足跡そのもの」と口をそろえる出土品群は、単なる美の展示にとどまらない。過酷な時代を生き抜いた人々の祈りや権力の確執、交易の息吹が、個々の展示品から生々しく伝わってくる。