一般的なスキー場が最も活況を呈する1月中旬から3月中旬、奥只見丸山スキー場は静寂に包まれます。この「厳冬期の一時クローズ」を知った初級者や一般観光客からは「雪不足で休業しているのか」と誤解されることも少なくありません。しかし、理由は全くの逆です。「雪が降りすぎて営業継続が物理的に不可能なレベルに達するから」というのが真相です。
奥只見エリアは日本海からの雪雲が越後山脈にぶつかる国内屈指の豪雪地帯です。最盛期の降雪ペースは桁違いで、一晩で1メートル以上の雪が積もることも珍しくありません。ゲレンデ内の安全確保やリフトの掘り起こしが追いつかないだけでなく、唯一のアクセス路である「奥只見シルバーライン」の雪崩リスクと除雪負荷が限界を超えるため、あえて1月中旬から3月下旬まで山を閉ざす決断を下しています。
そのため、営業期間は「初滑りシーズン(11月下旬〜1月上旬)」と「春シーズン(3月下旬〜5月中旬)」の2期に完全に分かれています。真冬に蓄えられた膨大な雪塊は、春のオープンとともに豊かなゲレンデへと姿を変え、5月の連休を過ぎても極上の滑走環境を生み出しています。