掲示板の片隅に置かれたひとつの駄文が、なぜ10年以上の耐久年数を誇るのか。その秘密は、絶妙な「改変のしやすさ」にある。
フォーマットは極めて汎用性が高い。任意の作品のメインキャラクターたちを並べ、それぞれの口調を極端に記号化して感謝の言葉を述べさせ、最後に「くぅ~疲れましたw」と吐き捨てる。ゲームのクリア報告、同人誌の脱稿報告、あるいは激務のプロジェクトを終えたITエンジニアの叫びまで、ありとあらゆる文脈にこの構文が当てはめられた。
Twitter(現X)の普及に伴い、このテキストは140文字の枠を飛び越えるスクロール芸として再解釈された。元ネタを知らない若年層でさえ、「何か大きな作業を終えた時の定型文」として無意識に引用するようになり、オリジナルの文脈から切り離された純粋な「ネット言語」として自立していった。