ネットやSNSで話題沸騰のスイーツを買い求め、「期待していたほどではなかった」と失望した経験を持つ人は少なくありません。ここには、デジタル空間特有の「視覚・共感バイアス」と「実際の味覚体験」の乖離という罠が存在します。
SNSで爆発的に拡散されるスイーツの多くは、「動画や写真にしたときに驚きがあるか」という点に最適化されています。極端に長いチーズの伸び、過剰に盛り付けられたホイップクリーム、断面の鮮やかな原色など、スマートフォンの画面越しにアピールする要素が優先された結果、一口目は強烈なインパクトがあっても、食べ進めるうちに油脂分の重さや過剰な甘さに飽きてしまうケースが多発しています。
本当に美味しいお菓子を見抜くための明確なサインは、「原材料表示の先頭に何が書かれているか」です。日本の食品表示法では、使用割合の多い原材料から順に記載されます。例えばバターサンドを謳いながら、先頭が「植物油脂」や「ショートニング」になっているものは、口どけや後味に重さが残ります。真に美味しい焼き菓子やチョコレートは、先頭に「バター」「小麦粉」「カカオマス」が堂々と並び、添加物が極力抑えられています。ネット上のバズの熱狂から一歩引き、パッケージの裏面を確認する冷静なリテラシーが求められます。