マフラーから水が出るのは故障か?原因と危険な白煙の見分け方

マフラーから水が出るのは故障か?原因と危険な白煙の見分け方

マフラーから水が出るのは故障か?原因と危険な白煙の見分け方に関する知りたいポイントをわかりやすくまとめました。要点を確実におさえることができます。

結露による内生的な水分とは異なり、外部から物理的にマフラー内部へ水が侵入するシチュエーションには細心の注意が必要です。日常で頻繁に起こり得るのが、洗車時のマフラー浸水リスクです。特にコイン洗車場の高圧洗浄機を用いてボディ下回りやリヤバンパーを洗浄する際、テールパイプの開口部に向けてノズルを至近距離から直噴してしまうと、高圧水流がサイレンサー内部の隔壁を越えて深部まで一気に侵入します。

マフラー内部には排気音を吸収するための多孔質材(グラスウール)が充填されている構造が多く、一度水分を吸着すると自然乾燥に長時間を要します。消音材の保水はサイレンサーの急速な腐食を招くだけでなく、消音性能の著しい低下(排気音の増大)や内部構造の脱落を引き起こす原因になります。洗車時は排気口から適度な距離を保ち、水流がマフラー内部へまっすぐ吹き込まない角度を意識しなければなりません。

さらに人命と車両の存亡に関わる重大事故につながるのが、線状降水帯やゲリラ豪雨による冠水道路走行による排気管逆流危険性です。JAF(日本自動車連盟)の水没実証テスト等でも明らかにされている通り、車両が水深数十センチの冠水路に進入した際、水面がマフラー出口の高さを超えると排気抵抗が激増します。この状態でエンジン回転数を落としたり、アクセルを緩めたり、あるいはエンストを起こしたりすると、排気管内部の圧力が大気圧以下(負圧)となり、冷たい冠水路の水が一気に排気管を逆流します。

逆流した水がエキゾーストバルブを越えて燃焼室内に達した状態でセルモーターを回すと、液体が気体のように圧縮されない物理特性により、ピストンやコンロッドが瞬時にへし折れる「ウォーターハンマー現象」が発生します。これによりシリンダーブロックが破壊され、エンジン全損(修理費50万〜100万円以上、あるいは廃車)という最悪の結末を招きます。

もし万が一、マフラーが完全に水没する深さの冠水路を走行してエンストしてしまった場合は、「絶対に再始動(セルモーターを回す)しない」ことが唯一無二の鉄則です。キーをOFFにしてハザードランプを点灯させ、安全を確保した上でロードサービスを呼び、プラグを外してシリンダー内部の排水と点検を行う専門整備ルートへ委ねるのが確実なマフラーに水が入った時の対処法となります。

山口 彩花
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山口 彩花

グルメと旅を愛するフリーライター。全国各地の隠れた魅力を独自の視点から紹介します。