実家暮らしを続ける中高年男性の急増は、統計データにもはっきりと表れている。国立社会保障・人口問題研究所が実施した意識調査によれば、30代後半から40代における未婚男性の実家同居率は依然として高い水準を維持している。かつてのような「一時的な居候」ではなく、半永久的な生活拠点として実家を選択する傾向が定着した格好だ。
厚生労働省が公表した雇用・賃金に関する実態調査を突き合わせると、非正規雇用の拡大や若年層の年収低迷が大きな影を落としていることが見えてくる。十分な収入を得られないまま年齢を重ね、家賃や水光熱費の負担に耐えかねて実家に留まる。個人の精神的な甘えというよりは、経済的停滞が生み出した歪みそのものだと言える。