日本から中国に対する政府開発援助(ODA)の歴史は1979年に始まった。有償資金協力(円借款)、無償資金協力、技術協力を合わせ、総額3兆円を大きく超える巨額の資金が投入された。中でも大半を占めたのが、低利で長期返済を条件とした対中円借款事業である。北京首都国際空港、上海浦東国際空港、各種の鉄道や港湾インフラなど、現代中国の高度成長を支えた主要プロジェクトの背後には、日本からの金融援助が存在した。
では、その償還は今どうなっているのか。国際協力機構(JICA)の償還スケジュールによれば、中華人民共和国政府は契約に基づき、原則として年2回の元利金返済を一度の滞りもなく履行している。金利はプロジェクトの時期により異なるものの、おおむね年0.75%〜2.3%程度の優遇金利が適用されており、据置期間を経て30年〜40年かけて完済する設計だ。現在も毎年数百億円規模の資金が北京から東京の国庫へと還流しており、デフォルトなどの混乱は皆無である。