水分補給と並んで勝敗を分けるのが、レース直前の食事内容だ。近年、持久系アスリートの間で決定的なコンディショニング手法として定着したのが「低FODMAP食事療法」である。
FODMAP(フォドマップ)とは、小腸で吸収されにくく大腸で急速に発酵する短鎖炭水化物(発酵性オリゴ糖、二糖類、単糖類、ポリオール)の総称だ。タマネギ、ニンニク、小麦製品、豆類、人工甘味料などに多く含まれる。これらをレース前日に大量摂取すると、腸内で急激にガスが発生し、水分を引き込んで激しい腹痛や下痢の引き金となる。
勝負レースの3〜5日前から高FODMAP食品を一時的にカットし、白米、鶏胸肉、卵、バナナ、ジャガイモといった低FODMAP食品を中心に切り替える。これだけで、走行中の腹部膨満感や突発的な便意のリスクを極限まで削ぎ落とすことができる。