日本の刑事ドラマ史に燦然と輝く『太陽にほえろ!』。地井さんが演じた「トシさん」こと井川利三刑事は、泥臭く犯人に寄り添い、説得を重ねる温情派の警察官だった。凶悪犯罪に挑む一方で、若い後輩刑事を温かく見守る眼差しは、多くの視聴者の胸を打った。
さらに、フジテレビの名作ヒューマンドラマ『北の国から』では、富良野の大自然のなかで生きる中沢和夫役を見事に演じきった。主人公・黒板五郎らを支える重要な人物として、作品に圧倒的なリアリティと人情をもたらした。どちらの作品でも、地に足の着いた頼もしい「父親」としての存在感が際立っていた。だからこそ視聴者は「実際の家庭でも頼もしい父親であり、息子を育て上げていたのではないか」という錯覚を覚えたのだろう。