インターネット上では「1億円の請求が来た」というセンセーショナルな話が飛び交うが、これは極めて稀なケースだ。実務上、鉄道会社が遺族に対して実際に請求する金額は、数百万円から1000万円前後であることが多い。なぜなら、鉄道会社側も「回収可能性」を考慮するからだ。
支払い能力のない遺族に無理な請求を重ねても、自己破産されてしまえば回収は不可能になる。また、過度な取り立ては企業の社会的イメージを著しく損ねるリスクがある。そのため、多くの場合は水面下での交渉(示談)が行われ、遺族の経済状況に応じた現実的な金額に減額されるのが一般的だ。