年末の風物詩となっているのが、東京ヤクルトスワローズの契約更改イベントだ。選手さながらにスーツ姿で交渉の場に現れ、球団幹部相手に容赦ない条件闘争を繰り広げる姿は、スポーツ紙やワイドショーの好好物となっている。ヤクルト飲み放題や「年俸ヤクルト1000」など、ウィットに富んだ要求で場を沸かせる手腕は見事というほかない。
この契約更改イベントで発揮されるフリップ芸の裏には、膨大な情報収集と綿密な時代感覚が存在する。政治、芸能、スポーツの時事ネタを即座に料理し、絶妙なラインで笑いに変える知性。ただ暴れるだけではない。攻めと引きの計算し尽くされた駆け引きこそが、球団幹部すらも降伏させ、毎年の現状維持や年俸アップを勝ち取る最大の武器なのだ。