かつてミリタリーファッションといえば、映画『タクシードライバー』でロバート・デ・ニーロが魅せたような、反骨的で男臭さ全開のスタイルがアイコンだった。しかし、現在のメンズファッションにおいて、そのアプローチは根本から変化している。現代のストリートで求められているのは「武骨さの強調」ではなく、「洗練とのギャップ」だ。
軍モノ由来のタフなパンツに、全身武骨なアイテムを重ねてしまうと、どうしても時代遅れな印象や本物すぎるコスプレ感を醸し出してしまう。大人世代が目指すべきは、ボトムスの持つラフさを逆手に取り、トップスや小物で上質な清潔感を補うアプローチだ。この対比こそが、野暮ったさを瞬時に消し去る最大の鍵となる。