主人公であるキン肉スグルにとって、エネルギーの源であり魂の糧とも言える存在がまさに牛丼だ。作品の初期から描かれ続けてきたあの豪快な食べっぷりは、当時の子どもたちの心に強烈なインプットを残した。作中で歌われる独特のフレーズを口ずさみながら店に通った思い出を持つファンも少なくないだろう。
半世紀近い時を経て、その情熱が冷めるどころか、令和の現代においてより一層の輝きを放っている点には驚かされる。かつて少年だった大人たちが自分の子どもを連れて店を訪れ、世代を超えて同じメニューを囲む光景は、作品が築き上げてきた歴史の深さを物語っている。