長年、心理学の現場では、おっとりした態度は「優柔不断」や「受動的」と捉えられがちだった。しかし、近年の性格心理学における研究成果はこの定説を大きく覆しつつある。主要5因子で個性を測る「ビッグファイブ」の最新分析データによれば、動作や話し方が穏やかな人物ほど、精神的安定性が極めて高く、外からのストレス負荷に対して動じにくい傾向が明確に示されている。
日本心理学会のシンポジウムや行動心理学の知見でも、彼らの「本音」に関する興味深い分析が提示された。一見すると何も考えていないように見える沈黙の時間は、実は周囲の人間関係や文脈を冷静に観察・処理するための高精度なフィルタリング時間だというのだ。無用な摩擦を避け、真に重要な意思決定にのみ精神エネルギーを集中させる——それこそが、おっとりした人物の持つ真の心理構造である。