現役引退直後の2014年12月、村主さんがセミヌード写真集『月光』を発売したニュースは、当時のスポーツ界と芸能界に大きな衝撃を与えました。長年、国民的アスリートとして親しまれてきた彼女の大胆な決断には、賛否を含め様々な声が飛び交いました。
しかし、この写真集出版の真相には、彼女の強い覚悟と表現への哲学がありました。過酷なトレーニングで研ぎ澄まされた30代のアスリートボディを一つの芸術作品として記録すること、そして「スケーター村主章枝」という既成概念を脱ぎ捨て、新たなステージへ進むための決意表明だったのです。
さらに、引退後に海外留学や振付師としての修行を積むための資金を自力で調達するという現実的な側面もありました。誰かの支援に甘えるのではなく、自らの力で次の道を切り拓くための挑戦だった写真集は、彼女の骨太なプロフェッショナリズムを象徴する出来事といえます。