2026年現在においても、交通取締用の覆面車両として圧倒的なシェアを誇るのがトヨタ・クラウンだ。しかし、近年の自動車産業におけるデザインの多様化に伴い、一見すると完全な市販車にしか見えない個体も増えている。それでも、警察車両特有の隠しきれない「記号」は必ず存在する。
まず注目すべきはナンバープレートの特徴だ。地元の陸運局で登録されたナンバーであることは当然だが、フレーム類が一切装着されていないプレーンな状態であることが多い。また、公務で使用されるため、車体やホイールが常に異様なほど清潔に保たれているのも識別ポイントの一つ。特に管轄エリア内の主要道路を定期巡回しているため、地域特有のナンバー表記パターンを把握しておくと違和感に気づきやすい。
次に、屋根(ルーフ)中央に位置する反転式赤色灯の格納部分だ。普段はルーフの薄いフタで隠されているが、近くで見るとわずかな縫い目やくぼみが確認できる。さらにリアガラスには、標準仕様には存在しない中央下部の特殊アンテナや、濃いスモークフィルム越しに見える2段式の室内ミラーが設置されていることが多い。
そして決定的なのが車内の乗員だ。交通機動隊員は原則として2人1組で乗車しており、青い制服やヘルメットを着用している。ヘルメットを脱いでいる場合でも、短髪で背筋が伸びた独特の姿勢、制帽を後部座席やダッシュボード付近に配置している光景が見受けられる。後ろから追尾された際は、焦って急ブレーキを踏むのではなく、走行車線へ速やかに移動して速度を落とすのが、交通機動隊の追尾から身を守る決定版テクニックと言える。