伝説のフットボーラーの訃報が届いたとき、世界中のファンが息をのんだ。死因は進行性の肺がん。現役時代から監督時代にかけて、ヘビースモーカーとして知られたヨハン・クライフは、1日に数十本のタバコを嗜む生活を長年続けていた。1991年に重度の心臓疾患を患い、緊急のバイパス手術を受けて命を取り留めて以降は、愛用のタバコを禁煙用のチュッパチャプスへと変え、ベンチでキャンディを口にする姿が彼の新たなトレードマークとなった。
しかし、2015年10月に発覚した肺がんは、彼から体力を少しずつ奪っていった。闘病中も彼は持ち前の強気な姿勢を崩さず、「前半を終えて2対0でリードしているような感覚だ。最終的には私が勝つ」と公表文書で力強く語っていた。最期は家族に見守られながら穏やかに旅立ったという。闘病の裏で見せた気高き精神と、周囲への配慮に満ちた知られざるエピソードは、彼の生き様そのものを物語っている。