早朝の張り詰めた空気の中、玉砂利を踏みしめる音が響く。日蓮正宗の総本山大石寺。ここに全国から集う信徒組織「法華講」の列には、誰もが顔を知る著名人の姿が時折混じる。彼らは特別なVIP待遇を求めるわけでもなく、一人の信仰者として静かに御本尊に向かい、読経・唱題に没頭する。
虚飾に満ちたエンターテインメントの現場で心を摩耗させた表現者にとって、大石寺の静寂は特別な意味を持つ。あるベテラン芸能関係者は語る。「過酷な浮き沈みの中で生きる俳優や歌手ほど、絶対的な心の拠り所を求める。とりわけ法華講の厳格な教義と規律正しさは、精神のブレをリセットするための不可欠な支柱になっている」と。外部の目を遮断した祈りの場は、彼らにとって素の自分へと立ち返る唯一のシェルターなのだ。