ファッションアイコンとしての側面が際立つ一方で、本質としての演技力こそが彼のキャリアの根幹であった。武蔵野美術大学で油絵を学んだのち劇団民藝に入団した経歴を持ち、造形美へのこだわりは俳優業の緻密な役作りにも深く根ざしていた。
代表的なテレビドラマである時代劇『暴れん坊将軍』では、徳川吉宗を支える重要人物として圧倒的な重厚感を披露。鋭い眼光と力強い発声で画面を締め締め、作品のクオリティを大いに高めた。また、90年代の特撮映画『ゴジラvsメカゴジラ』をはじめとする平成ゴジラシリーズでは、国連G対策センターの麻生司令官役を熱演。怪獣の威容に立ち向かう人間の矜持を見事に表現し、映画ファンから今なお高い評価を得ている。
シリアスな大作からコミカルなキャラクターまで幅広く演じ分ける表現力があったからこそ、あの個性的なストールスタイルも嫌味なくお茶の間に受け入れられたのだ。