セロテープを貼ると痒みが治まる気がする理由として、よく「患部を密閉して酸素を遮断するから」という説明がなされる。蚊の唾液成分が酸素と結びつくことで痒みを引き起こすため、空気を遮断すれば反応が止まるという理屈だ。しかし、これは医学的には明確な誤りである。
蚊に刺されたときの痒みは、蚊の唾液に含まれるタンパク質に対するアレルギー反応だ。すでに皮膚の内部で免疫システムが作動しているため、表面をテープで覆ったところで化学反応は止まらない。それでも痒みが引いたように感じるのは、テープによって患部が物理的に保護され、衣服の擦れや風などの外部刺激が遮断されるからに過ぎない。