生みの親として知られる北見健二氏のビジネスセンスと地域へのまなざしは、単なるキャラクタービジネスの域を遥かに凌駕している。ヴィンテージ家具の輸入販売などで培った商人としての鋭い嗅覚と、不条理な行政手続きに頼らないDIY精神が、活動の根底には常に流れている。
公認を出さなかった千葉県船橋市に対しても、怨嗟ではなく深い愛情を注ぎ続けた。船橋の名産である梨のPRはもちろん、全国の被災地支援や子ども食堂への寄付など、人知れず続けている社会貢献活動は枚挙にいとまがない。行政の税金に頼らない民間の地方創生ビジネスとして、これほど持続可能で純度の高いモデルケースは他に類を見ない。
お役所主導のハコモノ行政や、補助金目当てのご当地企画が次々と立ち消える中、自活する梨の妖精が示した「勝手に地域を応援し、勝手に経済を回す」というスタンスは、令和の地域活性化におけるひとつの到達点だ。