1985年、国際青年年を記念する国家事業として厚生省(現・厚生労働省)の主導で開館した「こどもの城」。児童館機能、宿泊施設、屋内プール、音楽・造形スタジオ、そして最先端の舞台設備を備えた青山劇場・青山円形劇場が一体となった、全国でも類を見ない都市型複合児童施設でした。
年間数百万人を集める人気施設でありながら、なぜ閉館へと舵が切られたのか。最大の要因は「建物の老朽化に伴う巨額の改修費用」と「国の行財政改革」にありました。
2012年秋、当時の厚生労働省は突如として施設の閉鎖方針を発表しました。開館から約30年が経過し、大規模改修に100億円を超える費用が見込まれたこと、また地方自治体の児童施設が充実してきたことで「国が単独で大規模な児童施設を運営する歴史的役割は終えた」と判断されたためです。
この決定に対し、利用していた保護者や子どもたち、さらには青山劇場に縁のある舞台関係者から約11万人分を超える反対署名が集まりましたが、国の方針が覆ることはなく、2015年3月31日をもって全館閉館となりました。