表参道の変貌は1990年代から加速した。バブル経済の崩壊後も、この地域は独自の進化を続けた。2006年の表参道ヒルズ開業は転換点だった。安藤忠雄が設計したこの複合施設は、高級ブランドと新進デザイナーが共存する空間を作り出した。
それ以前から表参道には独特の文化があった。1970年代、クレヨンハウスやオリエンタルバザーといった個性的な店舗が集まり始めた。80年代にはDCブランドブームで、コム デ ギャルソンやヨウジヤマモトの旗艦店がこのエリアに登場。原宿の若者文化と青山の洗練が交差する場所として、表参道は唯一無二のポジションを確立した。
表参道コレクションの起源は、こうした文化的土壌から生まれた。大規模な東京コレクション(現在の楽天ファッションウィーク東京)が確立されたブランド中心であるのに対し、表参道コレクションはより実験的で、アクセスしやすいイベントとして発展した。