厳重を極めていたロケ地の安全網は、なぜ破られたのか。事件の現場となったのは、外界から隔離された廃ビル群を活用した巨大セットだった。不法侵入を果たした不審者は、スタッフと同じ色のパス識別タグを偽造して着用していたとみられる。警視庁が現場に到着した時には身柄が確保されていたものの、立ち入り禁止区域である監督のモニターブース付近まで到達していた事実は関係者に深いショックを与えた。
現場のセキュリティ関係者は「撮影の進行を最優先するあまり、外部スタッフの身元確認手続きが形骸化していた時間帯があった」と認める。突発的な立ち入り事故がもたらした恐怖は、現場のキャストやスタッフ全員に強烈な心理的混乱を残した。