一歩足を踏み入れた瞬間、視界を占有するのは柔らかく包み込むような色彩の奔流だ。天井から吊り下げられた雲モチーフのモチーフ照明、足元に広がるクッション性の高い絨毯。空間デザイナーが設計した音響システムからは、鳥のさえずりと心地よいアンビエントミュージックが微かに響く。
「単に写真を撮る場所ではありません。ここにいる時間そのものが作品なのです」と語るのは、カフェの企画を手掛けたプロデューサーだ。照明のトーンは時間帯ごとに微細に変化し、午前中の澄んだ光から夕刻のノスタルジックな橙色へとグラデーションを描く。訪問者は知らず知らずのうちに、非日常の世界へと没入していく。